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| No.266 From: 大嶋
2008/07/02(Wed) 21:10 |
去勢手術を先日お願いしました。無事元気に帰宅出来そちらに御願いして良かったと感謝の念に絶えません。 ただ、ワタクシいつも疑問に思い未だ払拭出来ない考えがあります。基本、病気で施術する以外、生まれたままの形で寿命を全うさせたく考えています。以前動物看護の仕事をしていた時、色んな嫌な想いを散々しました。健康に産まれたなら、去勢や避妊を人間の都合で処置する事に凄く抵抗を感じます。勿論、諸事情により共に暮らしていく為処置せざるを得ない場合も在ります。ただ最近良く耳にするのは、病気にならないからと施術を勧めるドクターが多いと云うことです。確かに内臓が無くなれば無くなるだけ、病気になる場所が無いのだから確かにそれ以上病気にはならないですよね。麻酔を使う時点で必ず100%無事に帰れると云いきれない筈なのに、安直に勧めるドクターもどうかと思うのですが…それよりも不思議に思うのは、何故陰コウガンの子には、問題が或る方だけ除去すると云う処置をされずに両コウガンとも摘出してしまうのですか?何処のドクターに伺っても、両方摘出するとだけ返答され具体的な説明は在りません。生殖器として、危険な状態のモノだけ摘出すると云う考え方はされないものでしょうか。 子沢山の悩める老婆に御導きを戴きたく。
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No.266-1 From: 院長 2008/07/04(Fri) 12:00 |
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まず、犬猫というのは人間が作り上げてしまった動物で、野生動物のように自然の動物ではありません。従って、作った人間が、その繁殖をコントロールしたり、病気をなるべく少なくしてあげたり、問題行動の発生を少なくしてあげたり・・・などなどを人為的にやってあげないといけません。それらの一環として不妊手術というものがあるのだと思います。
不妊手術に関しては、オスもメスも、手術した場合のメリットのほうが、手術しない場合のデメリットをはるかに上回ります。あと、不妊手術自体の危険率と、不妊手術をしなかった場合の病気の発生率を比べると、不妊手術自体の危険率のほうがはるかに少ないです(単純にパーセントで比較できるものかどうかはわかりませんが)。 メスの場合乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、卵巣の腫瘍などが予防でき、オスの場合前立腺肥大、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニアなどが予防できます。私の経験では、これらの病気になってしまった飼い主さんは、必ずといっていいほど「やっぱり早いうちに不妊手術しておけばよかった」と後悔される方がほとんどです。
ところで、個人的には不妊手術というのはめちゃめちゃ気を使います。健康な子をお預かりして、メスを入れて、健康な状態でお返しするというのは当たり前のことです。当たり前だからこそ、よっぽど特殊な場合を除き一切のトラブルは許されません(病気の手術ならトラブルがあってもいいというわけではないのですが)。今までにおそらく何千頭と手術していますが、いまだに不妊手術というのを気軽にホイホイやれる精神状態にはなれません。わかりやすく言えば、「不妊手術せずに何の問題も無くこの動物がすごしていけるという保障があるのなら、手術なんてやりたくない」です。でも私の職業は臨床獣医師です。ペットの健康や問題行動などをコントロールするために施す不妊手術というのは大変重要な仕事で使命です。ですのでなるべく多くの飼い主さんに不妊手術をお勧めしています。
以上の説明で片方の陰睾の手術のときにどうして片方だけ取らずに両方摘出するのかは少し理解していただけたと思います。片方の陰睾の場合、問題となる睾丸は癌化しやすくなりますが、そちらだけを摘出した場合、その睾丸自体が癌化してしまうことは完全に防げます。しかし、もう一つの正常な睾丸を残してしまった場合、将来発症するかもしれない他の病気を予防することができまなくなります。あと、オス特有の問題行動の予防や治療にもなりません。せっかく手術したのに、もう一つの睾丸を残しておいたばっかりに、将来その睾丸が元で病気になってしまったら、おそらく多くの飼い主さんは「あの時両方取っておけばよかった」と後悔するでしょう。また、陰睾の手術はさほど難易度の高い手術ではなく、特殊な器具も必要ありませんので、特に今回のケースのように皮下に睾丸がある場合は普通の去勢手術と大差ない時間と技術で実施できます。 他にも理由はあるのですが、大きな理由はこんな感じで、片方だけ摘出するということはお勧めしていません。
以上、まだまだお話したいことは山ほどあるのですがかいつまんで書きました。
最後に重要なことを・・・・
このような考えは、あくまでも私個人が動物と関わりあった長い経験の中から導き出した考えで、他の人に対して「こうでなければいけない」と思っているわけではありませんし、異なる考えを持つ方を否定するつもりも毛頭ありません。 人それぞれ考え方は違いますので、「なんとか自分の考え方で納得させてしまおう」というわけではありませんのでご理解ください。
少しは参考になりましたか???
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No.266-2 From: 大嶋
2008/07/08(Tue) 07:53 |
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ウムー ヒトとは何と罪深いセイブツなのでしょうね。さぞかし返答に困る書き込みで申し訳在りません。誠実に御答え戴き有難う御座いました。 ワタクシ宗教家でも何でも無いんですが、自分や周囲の手術に色々思う処が在り、トラウマ的な考えになっている様です。なので、病気になる可能性である臓器を取るよりも、病気にならぬ様に生活をしていざ病気になったらそれが寿命の頃なのだと思うのです(勿論発病が発見された時点で治療に尽くしますが)。肉体を切ると云う事に抵抗が在るのでしょうね。東洋医学だけで全て治癒出来る訳では無い事も理解はしてるつもりなんですけど…(´ω`) ヤヤコシイ客ですみませんm(__)mいつも戌を見ながら、感謝と謝罪の気持ちになるのです。こんな保護者で申し訳無いなぁと。己の自己満足の為にここに縛り付けて居るのかもしれないと。出来る事しか出来ないけれどイタシカタがない…等々 日々葛藤であります。否 皆さん元気に愉しく暮らして戴きたいですな。理屈っぽい内容でスミマセン。これからもドクターのもとを訪れる方々に変わらぬ御尽力を願いたく!因みに、我が家のクロチは今週の水曜日には再診に伺う予定です。宜しく御願いしますーm(__)m
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